球磨川(熊本豪雨)ボランティア

球磨川ボランティア募集 救援金募集

農ボランティア 募集

 2020年7月4日の災害支縁から,復興支縁にシフト。熊本県相良(さがら)で友田謙吾&町子夫妻から田んぼを提供してもらいました。無農薬,有機の安全なヒノヒカリの田起(たおこし),トロトロ層づくり,田植え,稲刈り,天日干

『人吉新聞』(2021年6月26日付)。

第16次球磨川ボランティア 2021年6月20日~24日 田植え

 地域のみなさんも昨年7月4日の球磨川氾濫の悪夢の呪縛から逃れる一日であった。青井阿蘇神社の福川義文宮司も相良(さがら)村に来て祝詞をあげた。限界集落にも復興への力強い魂がある。
 梅雨の晴れ間,熊本県球磨郡相良村の「復幸米」づくりになつめ保育園(緒方眞喜代園長)の24名の園児がトロトロ層づくり,田植えに喜ぶ。友田謙吾&町子夫妻の田んぼ,田起(たおこし)をした後,やわらかい素足の園児たちによる「代(しろ)かき」に相当するトロトロ層づくり。ハト班,フジ班が「気持ちいい」と歓声をあげた。
 
 現地に到着した時,とても田植えができる状態ではありませんでした。近所の福田雄二さんが機械を使わずにすべて人力ですると聞いて,出勤前にあきれておられました。午前6時
 
 
 水がようやく21日(月)の午後4時ごろに入ってきました。大島健二郎熊本支部長も一時はどうなるかと心配でした。
 
 
 

トロトロ層づくり

 

トロトロ層づくり 相良(さがら) 2021年6月22日

 

田植え

田植え 相良(さがら) 2021年6月22日

 
 
 イトミミズが生息し,化学肥料がなくても安全でおいしいコメをみんなでつくります。
初めての田植え。無農薬,有機のヒノヒカリをトロトロ層づくりの後,植えていきます。イネ,コメ,ご飯の区別もわからない年齢であっても,田植えの意欲はみなぎっていました。
 
 
 女性参加者は空き家に宿泊。男性に負けるとも劣らず,忍耐強く農作業に励みました。前回,大河戸さんが泊めていただいた緒方家の屋敷が宿舎でした。地元のご協力がなかったならば,何もできませんでした。感謝なことです。
 
 

 機構のメンバー。左から本田寿久,田村晋作,堀 浩一,佐々木美和,大島健二郎,村上裕隆,本田博之。「田・山・湾の復活」のベテランたち。

 

 

 

昨年7月4日の爪痕が痛々しく残る人吉中心街。鳥越肖男さんから寛大に温泉にメンバーは入れていただいています。松屋温泉ビジネスホテル前の通りは一向に復旧していません。

『人吉新聞』(2021年3月17日付)。

 

季刊誌「支縁」No.35 (2021年5月 1&3頁)。

第15次球磨川(熊本豪雨)ボランティア 2021年5月9日~12日

 今も人吉市の中心街は一部を復興したものの,廃墟みたいにくずれている。
 熊本県球磨郡相良村の田んぼへの水が止まっていたため,草が繁茂。これは大変だと人力でなんとか田起(たおこし)再開する。女性パワーが主力になり,来月6月22日の園児たちとトロトロ層づくり,田植えに間に合わせることができた。
 

熊本県球磨郡相良村での田起(たおこし) 2021年5月10日

傾聴ボランティア 桑原幸子さん 2021年5月10日

中央の岩下博明さんは青井阿蘇神社の総代もされている。 2021年5月10日


 休憩の合間に,傾聴ボランティア。桑原幸子さんと話がはずみ,田植えの時は,応援にかけつけるとのこと。人との縁がすこしずつ広がる。午後3時に,昨年7月4日に沈んだ青井阿蘇神社訪問し,福川義文(青井阿蘇神社)宮司や,岩下博明氏(人吉商工会議所会頭)と再会し,田んぼの祝詞をしてもらうことになった。コロナ禍にあっても,助け合う精神の結び合わせこそ今の日本に必要なのではと村上裕隆代表も強調した。

 

第14次球磨川(熊本豪雨)ボランティア 2021年4月4-7日
 1月から田起(たおこし)をしている熊本県球磨郡相良村の田んぼに水が入る。6月は園児たちとトロトロ層づくり,田植え。無農薬,有機で作る「復興米」を相良の住民に楽しんでいただく。友田謙吾&町子ご夫妻が田を提供してくださっている。今回,神戸からの3人は遊休田であった地に水を引く。

水を水田に。2021年4月6日 熊本県球磨郡相良村

福田雄二村会議員と 2021年4月6日

復興住宅での傾聴ボランティア 2021年4月6日

 5日にお会いした梶原ミスミさんは砂防ダム建設のため,立ち退きを国から言われ,無傷の由緒ある思い出のつまった立派な家を出て行かざるを得ない。乙石(おといし)川,寒水川も4年以上かけて,莫大な予算を投じてコンクリート製の建造物で谷を埋めている。しかし,河川流域の森林は放置されたままだ。自然林の治水力を活かすとか,樹木を伐採,枝打ち,低木の世話をすべきだろう。自然の営みとして流された土砂がダムにすぐにたまる。流域の森林が放置されている限り,今年7月以降の豪雨を想定もせず,土木技術の過信,無駄,無用の長物だと国はなぜ気づかないのか。
 

 

熊本県球磨郡相良 第12次球磨川ボランティア 2021年1月19日

ローマ・カトリック教会 ATA Newsletter


 

 

『人吉新聞』(2020年8月27日付)。

季刊誌「支縁」No.32 1ページ 2020年8月1日

季刊誌「支縁」No.32 2ページ 2020年8月1日

『神戸新聞』(2020年7月18日)。

第13次球磨川ボランティア報告 2021年3月7日~10日

 二回目の田起(たおこし)を熊本県球磨郡相良村で取り組む。
 二人が相良に移住するかどうか,検討中。保田ぼかし(無農薬,有機による乳酸菌こやし)で友田謙吾&町子ご夫妻が所有の田んぼを提供。7人で休耕田にクワを入れる。
 地元新聞も取材に来る。トロトロ層づくり,田植え,稲刈り,天日干し,脱穀に参加なさりたい方募集。
 大都会にない新鮮な空気,人情味あふるる人々,美しい自然のうつろい。永住したくなる条件がそろっている。仕事は,農・林・漁が一番。

田起(たおこし) 2021年3月8日

田起完成 翌9日

吉松啓一村長 2021年3月8日

傾聴ボランティア 仮設住宅にて 3月9日

第12次球磨川ボランティア報告 2021年1月17日~21日

熊本県球磨郡相良 2021年1月19日

第10次球磨川ボランティア募集 2020年11月15日~21日

 4人は,7月4日以降,陸の孤島となった「吉尾」に再訪問。人吉インターから半時間。道路はでこぼこ。三つのルートで入れる吉尾集落はいまだに不自由です。
 田んぼが無残に荒廃。電柱より高く,10メートルを超える球磨川の氾濫で5メートルかさ上げしていた高台の家も廃墟と化しています。
 

下箙瀬(えびらせ) 2020年11月16日

上箙 2020年11月16日

吉尾川の氾濫後の田んぼ。
2020年11月16日。

吉尾温泉診療所のカルテのすべてを泥から取り出し,死守されました。見上げた根性です。

右端 永田博徳校長

在校生4人の吉尾小学校。永田博徳校長が近隣の集落が災害で人がいなくなったこと,100年以上の歴史のある小学校を維持する大変さを分かち合ってくださいました。

本村寿浩吉尾保育園長

11人の園児を養育されれている本村寿浩吉尾保育園長は消防団員です。地域の被害に20日間仕えられた体験を話してくださいました。

「よしお」が「よしお村」の唯一のお店の前で,新しいハイエース(ミヨシ石鹸株式会社三木晴雄会長提供)を撮っています。
 瀬戸石ダムを荒瀬ダムのように撤去していればかくも悲惨な被害を及ばさなかったと.お会いした住民たちは言われます。首長クラスになると,中央からにらまれず,お金も融通されなくなると困る理由で,本音はダム反対であっても,ダム賛成の立場をとるのは,女川(おながわ)原発2号機(宮城県女川町,石巻市)も再稼働の構図と同じです。
 再訪問の吉尾温泉診療所が泥を被って,すべての診察室の泥だしの重労働を余儀なくされていた橋口,田畑,橋本さんたち看護士は地獄の日々だったことを話してくださいました。再開の見込みはありません。
 神戸国際支縁機構は,熊本県南部でも無農薬,有機のコメ栽培ができる候補地を考慮しています。緒方俊一郎先生から紹介された場所も検討しています。

第9次球磨川ボランティア募集 2020年10月4日~

 第8次に続いて人吉市大柿(48戸)の全滅した地域でがれき撤去に従事。

柳詰秀人宅

 青井阿蘇神社の例大祭「おくんち祭り」は,平安時代の806年から続く9日間の神事であり,わたし達も参加。福川義文宮司,氏子総代岩下博明会長,立石芳利さんから説明を受けました。

日本の最南端(沖縄も含む)に位置する国宝青井阿蘇神社。左から筆者,福川義文宮司,氏子総代岩下博明会長,中村かおりさん。

岩下博明氏(86歳)は,人吉商工会議所会頭でもあられます。
 10月6日,「華の荘」で再会しました。
 下駄屋の家業から,釘師になり,九州一の遊技業組合のトップになられた生きざまを聞かせていただきました。
 試練をはねのけて歩んで来られた強運は学校では学べない貴重な教訓を含んでいました。

 救援金と,(株)チュチュアンナ上田利昭会長から託されている靴下を相良(さがら)吉松啓一村長(人口4000人)に携えて訪問。

右側 吉松啓一村長

 吉松啓一村長を表敬訪問しました。相良被災の写真入り地図や,お茶を機構のメンバーにおみやげとしてくださいました。
 
 なつめ保育園(緒方眞喜代園長),特別養護老人ホーム川辺川園(森永章一施設長),人吉ハリストス正教会(水野宏司祭)などにも立ち寄りました。

なつめ保育園,年長組で右は緒方鈴(りん)さん。2020年10月6日

 なつめ保育園,年長組で右は緒方鈴(りん)さんです。

 緒方俊一郎氏と,機構の4人(村上裕隆代表,大島健二郎熊本支部長,中村かおりさん)は,鳥飼酒蔵(鳥飼和信社長)を訪問し,川辺川ダムがいかに自然を破壊するか2時間近く,社長の持論に耳を傾けました。

テレビにもよく登場される鳥飼酒造の鳥飼和信社長(右端)は,左側の緒方俊一郎医師の診察を受けたことがおありです。

 震災時に,松屋温泉ビジネスホテル(鳥越肖男[のりお]支配人)には約10人の近隣住民が避難されました。全国で初めて,被災ホテルが避難所になりました。フロントがある2階も高さ50センチほど水でつかりました。鳥越さんは近隣,ボランティアを問わず,泉質の良い温泉を無料で開放されました。「イレズミ」お断りとか,人権を軽んじる看板も置きません。神戸国際支縁機構は7月4日以降,被災の具体的な情報をこの温泉でほとんど入手しました。

被災ホテルが避難所になったのは全国でも初めてです。わたし達も入浴中にNHK放映されたことがありました。

第8次球磨川ボランティア募集 2020年9月18日~

 本田寿久事務局長(人吉市3回目),本田博之さん(人吉市4回目),三好好一[第4次真備2018年8月]さん(人吉市2回目)の泥だしボランティア。メディアではあまり報道 されなかった人吉市街地から上流の流出した天狗橋の北側の大柿(おおがき 48世帯)の集落で仕えました。高齢の農家のほとんどは,農機具,運搬用軽トラック,自家用車も浸かり,使い物にならなくなっています。柳詰秀人(やなずめ ひでと 71歳)さんは,ダム建設で大柿に越して来ざるを得なかった際,ここなら大丈夫と言われていたのに,と。7月4日午前3時頃からの市房ダムの放流に怒っておられます。
 『文藝春秋』9月号などで安倍晋三首相政権の御用学者京都大学大学院教授である藤井聡氏は違う場所の川辺川ダムの必要性を強弁しておられますが,まったく現場を知らない机の上の見解です。2階の天井まであと20センチの大柿の家屋は球磨川の大柿排水樋管から市房ダム放流による「逆越流(ぎゃくえつりゅう)」でほとんどが壊滅状態になりました。単なる自然災害でないことは明白です。
※ 藤井 聡 ⇒ 「レビヤタンの正体(2)」から抜粋 「川辺ダムについての小論」(2020年9月28日)
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 本田寿久事務局長(画像右側)たちは人力で泥だしに汗を流します。ボランティアは「無償」「自主」「対話」性を尊重します。神戸からの交通費も自己負担です。重機をもっている建設会社などのように,給与,交通費,弁当支給はありません。
 非常に非効率ですけれど,被災者との「対話」を通じて,「縁」ができます。

人吉市大柿排水樋管 2020年9月8日撮影。

 球磨川に集落を流れる小川などを送るポンプが,7月4日の早朝の急襲によって破壊され,大柿集落に「逆越流((ぎゃくえつりゅう)」しました。住民は市房ダムからの放流に怒り心頭です。単なる豪雨ではこんな被害が生じなかったことは自明だからです

人吉市大柿排水樋管 2020年9月8日撮影。

大柿信行(70歳)さん,左から本田博之さん(人吉市4回目),三好好一[第4次真備2018年8月]さん(人吉市2回目)。2020年9月19日。

 

第7次球磨川ボランティア報告 2020年9月6日-10

 台風10号九州上陸のため,高速道路は使えず,下道で山口県から宮崎県を経て,人吉市に入りました。道路のいたるところに風雨によるなぎ倒された木々が散乱している中をハイエースは進みました。前回台風に備えて雨戸などとりつけた被災家屋が気になりました。
 

人吉市宝来町 坂口ひとみ宅

 
 
 佐賀県や鹿児島県鹿島市では犠牲者は出たものの球磨川流域は人的な被害はなかったようです。高速道路が閉鎖のため運搬されていないため,コンビニの棚は空っぽでした。
 

何も残っていないコンビニ 2020年9月6日

 相良村役場では,緒方俊一郎教育長から川辺川では尺鮎(しゃくあゆ)が8,9月はとれること,日本一の透明度が高い清流で何年も連続して評価されてきたことを聞かされました。
 

緒方俊一郎相良(さがら)村教育長 2020年9月7日

 単なる水害では頑強な鉄筋コンクリートの橋,鉄橋は破壊されません。
 人吉市住民は「人災」とおっしゃいます。すなわち市房ダムからの民に知らせない闇に乗じて放流していたと言われます。
 球磨村沖鶴橋
 

球磨村沖鶴橋 2020年9月8日

なつめ福祉会 緒方良治 20209月8日

 残念なことに民意とは別に国交省が今回の水害で一回中止されたダム建設を持ち出していることを憂慮されていました。 ダムについては,9月6日のメッセージ参照。
 
 

 

第6次球磨川ボランティア報告 2020年8月23-26

第6次球磨川(熊本豪雨)ボランティア 2020年8月23日~
 手の付けようがない球磨村,小川内(おごうち)川の削られた護岸,土砂が田んぼに流入,レールの路盤が流失した肥薩(ひさつ)線の第二橋梁や相良(さがら)橋があった茶屋(ちゃや)。
 

田中文丸72才&イツ子73才ご夫妻 2020年8月25日

肥薩(ひさつ)線第二橋梁 2020年8月25日 村上裕隆撮影

 国交省が水害からの安全のためという利権構造の圧力で新たなダム建設と苦悩するダム反対の蒲島郁夫熊本県知事。ちょうどフクシマ原発が人間の夢を与えるという技術テクノロジーの過信が人災を引き起こした構図と同じです。球磨川の惨状は目を覆います。2020年8月25日。国交省は数字で地元の市民をたぶらかしていませんか。「人吉市でピーク流量毎秒8000トン 国交省推計 川辺川ダムあれば4700トン『熊本日日新聞』(2020年8月27日付)。」,しかし,市房ダムの放流については沈黙。「公共土木施設の豪雨被害1352億円『日本経済新聞』(2020年7月20日付)。」の被害の補償を国交省はどう考えているのか。
 水銀中毒の苦海浄土を忘れるな。

人吉市宝来町で雨戸取り付け 2020年8月25日

 民衆はいつまで泣き寝入りするのでしょうか。たった300万円では全壊の家から新築にすることなどとうてい不可能です。二重ローン,子どもの教育費,くらしはどん底です。森林の手入れより,土木優先による生態系破壊,地球温暖化のせいにして「お上(かみ)」は無駄な支出のプロジェクト大好き症候群。挙げ句が路頭に彷徨う市民たちの悲哀の旋律が日本列島にこだましています。

湯前町猪鹿倉(いのかくら)中猪(なかい) 2020年8月24日

第5次球磨川ボランティア 2020年8月25日

 7名は人手がぜんぜん足りない熊本県人吉町でドロ出し,がれき撤去,傾聴ボランティアを繰り広げています。
 

人吉市宝来町 坂口ひとみさん宅 2020年8月3日

人吉市宝来町 星原妙実宅前 2020年8月4日


 田村治典さんの軽トラックに瓦礫を積み込みピストンです。

クリーンステーション(人吉市中核工業用地) 午後4時まで受け付けでした。

ドロ出し 金光教人吉教会,球磨川下り船場前。8月3日


 観光産業のひとつ球磨川下りも壊滅です。10人の船頭が働く船着き場も再建の見込みがまだありません。21年にわたり,船で観光客を乗せて川下りをしていた船長藤山和彦さん(40才)も「日に400人いたばい」,と嘆息しておられました。船の航路,「みと(水路))がだめになったばい」。上流の「球磨川第四橋梁」(322メートル)の鉄橋も市房ダムの放流によって木っ端微塵でした。

藤山和彦(40歳)さん 8月3日


 機構は,孤児,夫をなくした独身女性,高齢の独居者に寄りそっています。掟(おきて)隆光さん(68才)も球磨川で1.2キロのニホンウナギを捕らえたり,2キロのすっぽんで自活しておらます。「もっと大きいのがおっとどすよ。ばってんダムのため,なかなかとれんよねぇ」と。
 

朝,球磨川でとれたばかりの2kgのスッポンを見せてくださった。掟(おきて)隆光さん(68才)。

流出した播磨川第四橋梁 人吉市 8月3日 左から北村恭男,大島健二郎,村上裕隆

第5次 三日目
 球磨川上流の市房ダムからの放流より,芦北町の瀬戸石ダムは決壊寸前になったことが現場に足を踏み入れるとわかります。ダム上部の管理用舗道が変形し,接合部がずれています。

瀬戸石ダム 8月4日

 素人でも放流を決断せざるを得なかったと推測できます。平素は満面に貯水するために閉じていた5枚の遮断している水門扉(もんぴ)がすべてオープンされていました。ダムの脇には,パトカー2台も廃車になり,放置されたままです。
 
 
 人々の暮らしを守る車輌も身動きが出来ないで廃車されていました。コンクリートの駅瀬戸石駅はなくなっていました。肥薩線(ひさつせん)は飴のように曲がっていたり,滑落していました。河原の左前方には,流されてきた車が打ち上げられていました。
 

 自然災害ではなく,人災です。⇒ https://youtu.be/TN5V7ykfQrA

吉尾温泉診療所 8月4日

 吉尾(よしお)地区の唯一の医療施設吉尾温泉診療所はどの病室もドロで埋まっていました。地元の消防団や,ボランティアが手伝おうとすると,役場が禁止しているため,女性看護師たち3人だけでスコップを持って昼夜体を酷使しておられました。全国の都道府県から遣わされる役人たちが到着するのはいつなんでしょうか。肉体労働を他府県のそれぞれの非正規などの役所勤務の人々に押しつけてよいものでしょうか。
 コロナ禍とは関係なく,「お上(かみ)」の新しい政策です。

吉尾(よしお)地区

 吉尾地区のどの家もドロで流され,無人と化していました。橋の欄干もひん曲がっています。聡明な北村恭男さんも手のつけようもない被災地でどうすべきか熟考しておられます。
 冷蔵庫の中にはうじがいっぱいいて,悪臭を放っています。冷凍室の肉は1週間で液体になっていました。

深川照明さん(88才)さん。8月4日

 自動車が橋に乗っかっています。芦北町の各支所長の経歴をもたれる深川照明さん(88才)は唖然としておられました。ご自身の乗用車と軽トラックも流されました。

繊月本社 堤純子社長 8月3日

 繊月酒蔵株式会社の4代目の堤純子社長は水害にめげず,社員を励ましておられました。「繊月(せんげつ)」は三日月のような細い月を意味しています。

第4次球磨川ボランティア 2020年7月2325日

 球磨川沿いのゴミ処理にマンパワーが不足。現地で解体処理をしている中村さんの情報があり,次回第5次(8月2日~5日)も協働作業において現地の要望に迅速に対応させていただきます。クリーンステーションでの分別,降りしきる雨,運搬も乗用車も用いざるを得ませんでした。
 本田寿久事務局長率いる神戸からの4人(本田博之,片山忠明[第2次松末2017年7月],三好好一[第4次真備2018年8月])は,人吉市宝来町の坂口ひとみさん宅の廃棄物処理を依頼されて向かいました。第1次~3次で,協働した人吉市下新町などでも仕えました。

 

第3次球磨川ボランティア行動中 2020年7月14-16

 機構の3人は,依頼されている地域で,仕えます。

 観光地であった九州の温泉街,熊本県人吉も新型コロナのため,4~6月と営業ができず,耐えて来られました。7月はキャンペーンの効果によりどこも満室の予約がありました。しかし,無残にも人々を招き入れることができないばかりか,ドロで立派な建物,温泉,送迎用の車両も壊滅。県外からの宿泊客もコロナのためダメ。外国人客も来ません。道路,交通網も復旧がむずかしいので,経営者の脳裏には「廃業」が浮かびます。
 頑強な鉄筋コンクリートの西瀬(にしぜ)橋も陥落。豪雨くらいではびくともしないはずがどうしてでしょうか。明らかに市房ダムからの放流の大量の水です。人災です。スギ,ヒノキが大木の枝,樹皮が削り取られて製材されたかのような丸太になっています。松末,厚真町,真備などと同じ現象です。https://youtu.be/jfO1sDBoUGs
 新型コロナのため,他府県からのボランティアが入ってこないため,高齢者たちは2週間経ても畳出しができていません。臭いのです。しかし,神戸ナンバーの車を見かけると,次々と近づいて来られ,SOSを持ちかけられます。本音と建て前がここでも違っています。されど「いのち」,「くらし」,「希望」が第一です。https://youtu.be/qm-PqWC8H1Y
 
 
日本の戦国時代に敵の城門に大木の丸太をもって打ち破ることを想像なさってください。近代技術もひとたまりもなく崩れます。
⇒ https://youtu.be/jfO1sDBoUGs
 

 宝来町の坂口ひとみさん(73歳)はご主人が5年前に亡くなられました。午前9時から畳み出しをし,ピアノ,家具,すべての扉などを搬出。雨の中,汗をかきながらの作業です。ドロで覆われたため,すべての窓,扉,出入り口はスライドしません。バールを用いて,力ずくで一枚ずつ剥がしています。

 
 
 2017年7月7日,杷木中体育館の炊き出しで知り合った松末(ますえ)の樋口 實さんから依頼されて,訪問させていただきました。人吉市の藤本豊彦&サカエさんご夫妻は2階の腰まで浸かったラーメン店をお見せくださいました。お店の再開をお祈りしています。
 
 
 
クリスチャン新聞』(2020年7月12日付)。
 

第2次球磨川ボランティア報告 2020年7月10-12日

                             (社)神戸国際支縁機構 理事長 岩村義雄
<序>
 現地からの炊き出し依頼で訪問させていただきました。人吉市の金光教会主催の炊き出しに仕えました。4人は,プロパン,大鍋,米・野菜類を本田寿久事務局長の車に積み込みました。第1次球磨川ボランティアでは,道路が遮断され,道なき道をすすんだせいでしょうか,前輪両方のベアリングが損傷しました。機構のハイエースが修理中であったためです。

左から本田寿久,本田博之,筆者,村上裕隆代表。葦北郡芦北町役場 2020年7月11日

(1) 炊き出し
 ライフラインが寸断していた地域の人たちに200食分のカレーシチューを提供させていただきました。安武光太郎(35歳)人吉教会長や,梅木博光 (69歳) 多良木教会長たちも,ご近所や,地元や他府県からのボランティアに食べにくるように呼びかけておられました。マンパワーを要するので,鹿児島,福岡,宮崎県からのボランティアも多く見かけました。
 ボランティアにとり,食事づくり,ドロ出し,がれき処理より大切なことは,被災者との「対話性」です。被災者との関係性ができることが,何年も継続の鍵になります。

金光教人吉教会 炊き出し準備完了 2020年7月11日

 温かい食事を一週間ぶりに口にする子どもたちも喜んでくださいました。
 
 「メッチャー,おいしい」
 
 球磨川沿いの近隣の方たちは,避難しておられましたが,もぬけの殻になった1階の泥だしなどに戻って来られていました。炊き出しにも来られた際,体験談を聞かせていただきました。「ありがとうございます」と,被災者に言われることによって,ボランティアと被災者の立場が180度入れ替わります。つまりボランティアが励ましていただく受身側になります。「対話性」による逆転です。
 
(2) 被災者の苦海浄土
 

男手がないので,搬出ができない被災者たち
人吉市新町 2020年7月11日

 七日町の球磨川沿いの手島さんは,風光明媚な景観を喜んでおられました。突然に,川が増水して家を襲いました。朝の5時過ぎでした。周囲はもうですでに明るくなっており,けたたましくジェット機がドアを突き破って侵入してきたような爆音に驚かれました。「逃げなければ」,と二階に上がられました。「もうだめだ」,と観念したそうです。助けを呼びたくても,AUやソフトバンクの携帯は通じません。停電です。午前10時に,一階の天井付近まで覆っていた泥水がようやくひき始めました。
 炊き出しに来られた近隣のご夫婦も,「何もかもなくなりました」,と完膚無きまでに泥に浸かってしまった状況を自嘲まじりに話されました。台所の流し台も道路にいくつも山積みになっています。子どもたちも独立し,定年後の余生を夫婦でゆったりと生きていこうとしていた矢先です。やり直すことなどもう考える力も失われてしまっておられるのでしょうか。ただ諦めきった笑顔が山積みにされ雑然とした廃棄物の背景に吸い込まれるようでした。被災した街並みは,阪神・淡路大震災,中越地震,東日本大震災,熊本・大分地震などから不死鳥のように復興してきたことも見てきました。人間の執念のようなあがきは,見栄えの良い外観を取り戻した観があります。高層ビル,しゃれた中心街,近代的な交通手段などが被災地を視察する政・官・財・学の日本を支える一部の人たちに錯覚を与えてきました。たとえば,心の復興はなされていないのに,もう立ち直ったとか,「創造的復興」という虚偽のスローガンがメディアの見出しを飾ってきました。被災者は貧困の極みに追い込まれたことなど,取り沙汰されることもほとんどありません。ジャーナリストも既得権のエリート集団でいらっしゃるから,感情移入ができないのでしょう。大都会東京の視点で日本を繁栄した国とみなすのは愚の骨頂です。すでに格差社会から,階級社会になっていること指摘したのはフランスの経済学者トマ・ピケティです。ピケティは,『21世紀の資本』で「富を社会の上位集団に集中させたほうが,経済を効率的に運営できる」という価値観を否定しています。
 新型コロナで極度の貧困層が増えています。毎週,神戸国際支縁機構は生活支援を受けていない路上生活者を対象に炊き出しを東遊園地(神戸市役所隣)でしています。ある方は,空きカン拾いで生活しています。現在カン1キロで50円(昨年12月110円)に下がっています。つまり何時間もかけて10キロを集めても500円にしかなりません。世界銀行は2020年5月22日に予測しています。貧困状態(1日1.9ドル以下の収入)に陥る人の数が世界全体で6,000万人になると。
 新型コロナの影響だけではありません。熊本県南部のどこに行っても,シャッター通りです。昔からの郷土の店も消えています。日本が風前の灯のように映るのは筆者だけでしょうか。とりわけ海外ボランティアから帰国すると,アジア,アフリカ,中東などのエネルギッシュな勢いがなく,ひっそりした印象を受けます。若い活気がないのです。人吉駅近くの温泉街は新型コロナのため,観光客も来なくなっていたため,損失を取り戻すべく7月はキャンペーンの効果もあり,予約が殺到していた矢先です。すべてがご破算になりました。4日,超一流ホテルの宿泊客の車も軒並み倒立して,1階は泥でもぬけの殻のようでした。突き抜けて反対側の景色が見えました。(第1次球磨川ボランティア報告参照)
 日本はまちがいなく,1912年4月19日のタイタニック号が沈没する直前と似ています。日本丸の非常ベルが鳴っているにもかかわらず,経済家,政治家,官僚は慢心しています。タイタニック号は北大西洋で2,224人の内1,513人が死亡しました。日本の1億3千万人の内,半数は貧しいのですから,日本列島は死に体と言っても過言ではないでしょう。
 人吉市の観光の目抜き通りも泥だらけです。女性の独居者の被災は哀れです。「男手がなくて,片づけもできない」,と訴えておられました。ゴミ処理車も1週間経っても来ない,ゴミを捨てるのに順番に並んで忍耐強く待ったあげく,直前の人で,「ここまで」と,打ち切られるから断捨離もままならないと,困惑しておられました。ライフラインが復旧したと言っても,天井まで水が襲った家屋は九州電力が外の配電盤の回線を切断して回っています。漏電による発火の危険性があるからです。したがって,電気屋さんに個人費用で修理を依頼しなければなりません。国は宇宙開発,リニア,オリンピックより,災害復興に重い腰をあげて,優先するべきです。米国に押しつけられた無用の軍用機のお古を高額で購入する資金があるなら,被災地を優先すべきでしょう。
 
(3) 人災なのに雨風のせいにするな
 フクシマの被ばく汚染は,熊本県水俣汚染と同じ構図です。水俣は芦北町に隣接しています。日本人が生きていく上で必要な農・林・漁は私たちのいのちを育む場です。しかし,豊かな生活を保障するはずの郷土が身体をむしばむ元凶になるとはだれもが想起できませんでした。住民,従業員,地域を潤すはずの企業により人々は地獄を見ました。球磨川氾濫も自然災害ではなく,人災です。
 森林の土砂崩れに本堂もすべて壊れた実照寺の塩田義道住職(63歳)は,「県に何度も裏山の危険を訴えていたんだが……」,と声も沈んでおられました。球磨川や佐敷川の水位が先週4日には,道路と同じ高さになり,両岸を超えて人家,いのちを奪いました。ダムに多額の投資をし,河川工事を怠ってきた国交省の責任は大きいです。
 

実照寺 塩田義道(63歳)住職

 

芦北組龍雲山明専寺 分部眞明前住職

 昆虫少年であった筆者にとり,山の土砂崩れは胸が痛みます。ドロの中で,もがいている蝶の幼虫を見て,筆者はおかしくなりました。森林破壊は虫の産卵場所,成育する環境,生き延びるために必要な植物生態も損ないます。神戸国際支縁機構の設立理事である水垣渉京都大学名誉教授は,6月26日に「自然について」,次のように話し出されました。“人間も他の被造物も,神との関係において違いはない。創世記9章16節には「神と地上のすべての生き物,すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約」と記されており,人間と他の被造物が区別なく「すべての生き物」「すべて肉なるもの」と記され,神はそれと「永遠の契約」を結んだとある。”人間さまは犬畜生より偉いのではありません。万物霊長類の王様として動物,植物,鉱物を支配してはなりません。同等なのです。人間のための動物実験,毛皮による装飾,趣味として狩猟はもってのほかです。動物を平気で殺す感覚は,人を平気で殺す感覚と寸分も異なりません。

<結論>
 ボランティア道のひとつの「田・山・湾の復活」はエコロジーを常に考えます。ギリシア語「家(オイコス)」から派生したエコは,日本人がいのちを育む「家・家庭・家計」に相当します。「経済」エコノミクスのエコも同様です。ですから,ボランティアは炊き出し,ドロ出し,がれき撤去のスキルを追求するにとどまりません。被災者,貧者,孤児たちの心とつながります。すると,弱者に寄り添う使命は日本の「生態」「経済」「政策」に警鐘乱打せざるを得なくなります。なぜなら「無知」「無関心」が罪だからです。銀行強盗,礼拝に出席しないこと,不信仰を罪と定義するこれまでの非寛容さを打ち破ります。敵を愛することを表していきましょう。
 炊き出しと同時に,葦北郡芦北町役場や,人吉市役所は神戸から持参した1,500部ずつのマスクも喜んでくださいましたことを最後に報告させていただきます。

葦北郡芦北町役場


第1次熊本県芦北・人吉ボランティア 2020年7月4日現地入り  7月4日~6日

参加者: 神戸国際支縁機構 岩村義雄,村上裕隆,本田博之

神戸新聞』WEB版(2020年7月12日)。

『中外日報』(2020年7月10日付)。

『キリスト新聞』(2020年7月11日付)。

『キリスト新聞』(2020年7月11日付)


完全原稿 ⇒ 第1次球磨川ボランティア

<序>
 芦北町だけで1万7千戸にライフラインが影響。避難場所も6箇所であり,少人数単位のため,炊き出しより,マスク,飲料水,食糧が必要です。面積70パーセントが森林の現地奥に入ると散在する孤立した集落があります。家族,家屋,財が土砂崩れにより失って茫然となさっています。災害発生で,一番たいせつなのは近隣の人たちの温かい励まし,助け合う精神です。日本人がかつてもっていた博愛精神が発揮されるターニングポイントです。専門家,「お上(かみ)」,自衛隊だけでは解決できない災害大国につきつけられている課題です。全国から国境を越えて手作りマスクのおびただしい支縁が誕生したように,日本人が潜在的に受け継いでいる博愛精神をこれからの台風シーズンに行き渡るように祈ります。水害が発生した7月4日,SNSに「助けて」。当日,下唇を噛みながら現地に向かいました。

 
(1) 隣人愛の枠は他宗派に拡げる

 国宝である青井阿蘇神社の正面にある蓮池には,乗用車が転倒して串刺しになっていました。私たちが神社に着いた時,一人の氏子さんが自嘲気味に,「神さまより,水の方が強かばい」,と言われました。大阪府岸和田市の土生神社(はぶじんじゃ)の阪井健二宮司に依頼され,お会いした福川義文宮司(56歳)は朝5時に神社で日供(にちぐ)する時はなんともなかったのが,急に,水が増してきたので,家に戻り,二階に避難したものの二階で膝まであふれてきた,と恐怖体験を語ってくださいました。

青井阿蘇神社前 欄干倒壊 2020年7月5日午前5時半撮影

福川義文宮司(56歳) 2020年7月5日

 他にも金光教太良木教会,鏡教会を訪問。人吉市の高野寺は土砂が覆い,大きな被害でした。
 

20200705 人吉市高野寺

 
 「寺院消滅」,「神社消滅」,そしてキリスト教会も「限界教会」化する時代,かつてアメリカンボードが宣教師を日本に遣わす際,キリストを信じない魂は地獄に行くことを信じているかどうか,というリトマス試験紙は御免被りたいです。排除的な傾向があれば,どんなに全国的な組織,活動,知名度が高くても,結局は狭量な原理主義と言えましょう。
 したがって,無宗教の日本で,口先だけの隣人愛はすぐに見破られます。むしろすすんで寺院,神社,異教徒の信心の館にも愛を拡大すべきです。
 
(2) 国策の技術の罠に警戒
 一級河川球磨川の氾濫について,泥で覆われた人吉市ではダムが問題ではないと言われる方が多いです。しかし,球磨川上流の「市房ダム」(1960年)からは,多量の泥水が放流されていました。
 

市房ダム 2020年7月5日

 
 ダムは数年で泥などが堆積します。決壊を防ぐために,人吉方面へ流しているとしか思えない勢いでした。なぜ人吉市の人々は4日午前9時半にダム放流を中止するという国交省側の言い分を信じているのか不可解です。1966年に,球磨川の支流である川辺川に国交省が九州最大のダムを建設しようとしたことがありました。1966年,五木村の住民たちが反対したこともあり,川辺川にダムは建設されませんでした。しかし,40年以上,人吉をはじめ球磨川流域にはダム賛成か反対の対決が尾を引きました。
 地球温暖化,異常気象,二酸化炭素などの放出に思いがふさがれてはいけません。技術偏重による効率,能率,便利さは現代の鬼門です。
 
(3) 地域住民による民間ボラセン
 人口3万3,460人が住む人吉市は 210.6 km²の面積があります。ほぼ全域にわたり,泥で覆われていました。マンパワーが必要です。

青井阿蘇神社水没 2020年4日午前8時

20200704 人吉 青井阿蘇神社社殿側

金光教人吉教会前 2020年7月5日

人吉 繁華街 2020年7月5日

人吉錦 温泉ホテルは全滅でした 2020年7月4日    

 昨年の台風19号通過直後の福島県いわき市,宮城県丸森町と同じように,ボランティアではなく,家族・親戚・友達総出で泥を掻き出しています。高齢化の日本で,不慣れな作業をなさっている高齢者のお姿にあh,見るのは偲びありません。しかし,広域にわたる場合,被災地にボラセン(ボランティア・センター)ができるまでに,がれき撤去などに取り組むのは,やはり隣人・家族になります。これからの時代のボランティアは,一番目に「受縁力」,二番目に,民間ボランティア・センター,三番目に,災害救助法の説明・手続きを本来の「公共」である市民が担うようにしたらどうでしょうか。
 三つのことを人任せにするのではなく,自立した市民それぞれが,隣人愛に基づいて扶助し合うコミュニティをつくる転換点であると思います。
 

葦北郡芦北町役場町長室 2020年7月4日

芦北町役場の町長室で、被害状況を聞かせていただきます。芦北町の藤崎正司副町長,岩田繁義教育長,福田貴司総務課長は神戸からの私たちを歓迎してくださり,町全体の地図を見せながら,不眠不休を覚悟なさっている姿には頭が下がりました。いかに被災状況の把握が困難か伝わります。芦北町で生まれ,育ち,初めての未曾有の艱難辛苦に真剣に取り組んでおられるパトスが伝わります。役場一丸となっておられます。
 ボランティアに対して,入口に入った時から,帰るまで,どの職員の方たちもていねいに会釈なさる態度には,被災に対して真摯な姿勢を感じました。芦北町の再建に少しでも全国からの応援が望まれます。

葦北郡芦北町大字田川牛淵地区

  葦北郡芦北町大字田川牛淵地区 2020年7月4日午後8時半

熊本県芦北町大字田川の牛淵地区。数時間の豪雨で民家2戸が土砂崩れの下敷きになりました。入江竜一さん(42歳)と母親のタエ子さん(69歳),隣家の堀口ツギエさん[93歳)が私たちが訪問した午後8時過ぎには消防隊員がブルーシートでくるんで搬出した後でした。もう一名を懸命に探索中でした。

 ⇒ 田川

救援金をお願い申しあげます。

 「義援金」donation は寄贈されたおカネです。そこで「救援rescue money to a person in distress と呼ぶべきです。災害などの被害者への救援,寄附として,義援金は遅すぎて,ふさわしくない表現と言えます。  地元が必要なら,即断,即決,即実行しないと間に合いません。

郵便振替     口座 00900-8-58077 加入者名 一般社団法人 神戸国際支縁機構
もしくは 三菱東京UFJ銀行 462(三宮支店) 普通 3169863  神戸国際支縁機構 岩村義雄

 余白に「九州水害」とお書きください。

募金者 および 合計金額 受領順 20290年7月4日以降


皆さまの善意にに感謝します

現在 2,148,840

岩村義雄,神戸国際キリスト教会,白方誠彌,咸沼汀(Ham So Jeong),佐々木裕美,
小野寺 脩(宮城県石巻市),村上裕隆,佐々木美和,さかいようこ,白瀬小一郎,
阿部和夫(宮城県石巻市),久留島琴, 「小さくされた人々のための福音」講座(2),
日本基督教団久宝教会,徳留由美,宮本要太郎,東原良学,本田すみ代,天畠雄太,
庄司慈明(宮城県石巻市),合同会社 Bless 泉 眞姫,泉 晴代,赤井麻貴子,北村恭男,
金 貴順,畑 夏月,竹本拓也,村上三喜子,堤 いつ子,廣瀬素子,玉の肌石鹸株式会社,
神戸聖福教会,李敬淑,若宮紀章,池永タケコ,秋田喜代子,中道澄春,岡部 徹,
鄭 恵姫,安田吉三郎,大島 修,大島敏子,大宮有博,原田洋子,島内粂夫,
嶋田博信&礼子(千葉県布良),三宅幸子,荒木幸子,藤田祥子,
弓矢健児,
三浦一敏(宮城県石巻市),赤石恵里,西田健次郎,岩崎靖彦,酒巻美和子,
豊崎栄吉(千葉県布良),石原政枝,磯辺基博,徳留由美,春原和子,太田登志,
金 恒勝,モリユリ・ミュージック・ミニストリーズ,森 祐理,西野佳子,
小谷登志江(千葉県布良),部落解放同盟兵庫県連合会,坂本三郎,池田久美子,
井上浩義(正願寺住職),山本 勝,弁護士法人北海道みらい法律事務所,
日本自由メソヂスト葛城キリスト教会,栗原 健,福地弥寿子,守屋香代子,
千葉博男(宮城県岩沼市),丹波うきうき秋フェスタ(西村,今井),宮本博美,
沖浦宏隆(千葉県布良)(2), 南俊治建築研究所,土手ゆき子,土手 朋,
加藤恵子(宮城県仙台市),福森恵美,山本次子,久原満里子,櫻井由里子,
姜 英基,アシュラムセンター,榎本 恵,東原良学,岩間 洋,岩間千恵子,
(株)ハミングジョー,袴田康裕,池田裕子,成毛 毅(宮城県山元町),
ウイリアムズ神学院,原 浩司,藤本新作,阪下美智子,廣瀬素子,
石巻栄光教会,川上直哉,松田エツ子,
東垂水ルーテル教会,山下 寛&弘美,
匿名

横山豊宥(無障金剛院)住職からお米,飲料水など,フードバンク関西,
耕支縁の岸本豊(第11,19次,丹波水害)氏からすいか提供。金光教
多良木教会の梅木博光教会長から竹とんぼや球磨川名産,河村ひとみ
さんから海苔など支援物資をいただきました。
田村治典氏からうなぎ,鯛飯を炊き出しに持参。

 

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